SEO対策によるアクセスアップの方法

アクセスアップのメジャーな方法として、検索エンジンへのSEO対策があります。特定のキーワードで検索した際に、Yahoo!やGoogleの検索結果で上位に表示されると検索エンジン経由のアクセス数が増加します。

検索結果の1位に表示されると最も多くのアクセスが発生しますし、2位や3位でもある程度のアクセス数が見込めます。けれども、2ページ目や3ページ目になると、ほとんどアクセスは発生しないため、1ページ目の上位に表示されることを目指しましょう。

以前まではYahoo!とGoogleがそれぞれ独自の検索システムを採用していたため、ランキング付けのアルゴリズムも異なり、両社それぞれに最適化する必要がありました。

しかし、2010年以降はYahoo!もGoogleの検索システムを採用しているため、現在ではグーグルのSEO対策だけで十分となっています。グーグルが公開している検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイドなどを参考にして最適化していくとよいでしょう。

SEO対策におけるキーワード検索回数の重要性

SEO対策の基本は、誰も検索しないレアなキーワードで上位に表示されたとしても、アクセス数は全く増えないという点です。

仮に、月に10万回の検索回数のあるキーワードなら、1位に表示されることで3万~5万程度のアクセス数が発生する可能性はあります。しかし、月に2~3回しか検索されないレアなキーワードで上位に表示されたとしても、せいぜい2~3人のアクセスしかやってきません。

誰も検索しないキーワードでSEO対策をして上位に表示されたとしても、その努力が徒労に終わってしまうため、検索回数の多い人気キーワードで上位に表示されることが、アクセスアップへの近道といえるでしょう。

上位に表示された際に想定できるアクセス数については、おおよそ、「アクセス数の上限=キーワードの検索回数」と考えておくと良いでしょう。

例えば、あなたが「ライオン」のホームページを作るか、「トラ」のホームページを作るかで迷っていたとします。

そこで、それぞれのキーワードの検索回数を調べてみると、仮に「ライオン」で月50万回、「トラ」で月100万回だったとしたら、「ライオン」よりも「トラ」のホームページを作った方が上位に表示された際により多くのアクセス数を期待できます。

Googleトレンド「トラ」と「ライオン」の比較

ページ数が多くなるとニッチな複合キーワードでのアクセスも期待できますし、ライオンの赤ちゃん誕生などの時事的なニュースで意外なアクセス数が発生する可能性もありますが、概ね、メインキーワードの検索回数がそのサイトで期待できるアクセス数の上限となります。

YouTuberの場合、登録者数が増えれば増えるほど再生回数が増え、リミットはありませんが、ホームページの場合はキーワード検索回数に縛られる傾向があります。

過剰なSEO対策による検索エンジンペナルティーのリスク

長い年月をかけてSEO対策をしても、過度な最適化や不自然な手法を用いることで検索エンジンスパムとみなされると、一瞬でアクセス数がゼロになってしまうケースもあります。

検索エンジンは、不自然なリンク構造など、検索エンジンスパムを自動で判別できるため、検索順位が低下したり、最悪の場合はサイトが検索結果から除外される可能性があります。

当サイト運営者も手動ペナルティーを受けてしまったことがありますが、例えば、このようなメールが送られて来た場合、サイトの運営自体が終了してしまいます。

検索エンジンペナルティーの通知メール

一度ペナルティーを受けてしまうと、再審査を送信したとしても2度とサイトが復活しない傾向にあり、検索結果では全くヒットしなくなるため、検索エンジン経由のアクセスを断念せざるを得なくなります。こうなってしまった場合、実質的になすすべがなくなるため、長期的に考えて、リスクの高いSEO対策は避けるように注意しましょう。

また、SEO業者に依頼していた場合、自サイト内の修正のみでは対応できず、連絡がつかなくなってしまうと対応のしようがなくなってしまいます。業者に依頼する際のリスクは高いと考えておいた方がよいでしょう。

SEO対策の内部要因と外部要因の違い

SEO対策には、大きく分けて「内部要因」と「外部要因」の二つがあります。

利用するCMSやウェブデザイン、ウェブフォント、HTML5やXHTMLの違いなどはそれほど大きな影響はなく、またAMPや構造化データ、コアウェブバイタル対応の有無についても、それほど大きな要因にはなりません。

最低限、SSL対応の独自ドメインで作成し、スマホでアクセスした際に適切に表示されていれば、特に問題はないと思われます。サイトの高速化など、内部要因にこだわり過ぎて時間をかけたとしても、それほど効果を感じられないはずです。

それよりも、コンテンツの質や外部からの被リンク、あるいは権威性といった要因による影響が非常に大きいため、訪問者の求めている良質なコンテンツを提供するように心がけるとよいでしょう。

内部要因

内部要因は、自分のホームページ内での最適化になるため、一人で対応することができます。

例えば、ページのタイトルが適切に記載されているか、URLが分かりやすい形になっているか、あるいはH1やH2タグなどでサイトが論理的な構造になっているかなどが挙げられます。

さらに、Googleはモバイルファースト・インデックスへ移行したため、スマートフォン端末などで閲覧した際にも適切に表示されるように最適化する必要があります。

また、運営者情報については、そのサイトを誰が作成しているのかという権威性、オーソリティーにも関係してくるため、運営者情報のページも丁寧に作成しておくことをおすすめします。TwitterなどのSNSも利用している場合、そちらとも連携しておくと良いでしょう。

外部要因

外部要因は権威のある良質なサイトから多くのリンクをもらっており、よく参照されていることが重要になります。被リンクの数と質は検索順位への影響が強く、とても重要な要素です。

しかし、全くアクセス数がなく、検索結果でも表示されていないサイトはネット上に存在していないのと同じであるため、良質なサイトとはいえず、そのようなサイトから数多くのリンクが貼られていたとしてもあまり意味はありません。

そのため、被リンクについては、リンクをもらっているサイトの質が重要になります。

この外部要因は影響が大きいものの、他サイトが関係してくるため、ほとんど対策のしようがありません。相互リンクなどの方法もありますが、ほとんど意味がないため、機会があればリンクしてもらう程度で対応しておくとよいでしょう。

SEO対策におけるインデックス登録の重要性

検索結果に表示されるためには、大前提として、検索エンジンのデータベースにあなたのホームページが登録され、インデックスされている必要があります。

インデックスされているかどうかを確認するには、グーグル検索で次のように検索します。

「cache:あなたのサイトのドメイン名」

例えば、Googleで「cache:www.yahoo.co.jp」と検索してみると、ページのキャッシュ(※コピーのこと)が保存されているため、既にインデックスに登録されていることが確認できます。

Yahoo!のキャッシュ

検索エンジンはこのようなインデックスを大量に集め、そのなかからユーザーが検索したキーワードに最適なページを選んでランキング表示しています。けれども、そもそも自サイトのページが検索エンジンのデータベースに登録されていなければ、検索結果に表示されることもありません。

もし自サイトがインデックスされていないようでしたら、Search Consoleに登録したり、関連サイトからリンクをもらったり、あるいはコンテンツを充実させるなどして対策するとよいでしょう。

このGoogle Search Consoleに登録しておけば、インデックスに登録されているページや検索キーワードごとの検索順位なども確認することができます。

独自ドメインやサブドメイン、あるいはco.jpや.comなどのドメインの種類の違い、もしくは階層の浅い・深いなどでインデックスのされやすさにも差があると感じています。概ね、.comなどのメジャーな独自ドメインのトップページについては、比較的、インデックスがされやすいと感じています。

一方、無料ブログではインデックスされにくい傾向があるため、無料レンタルサービスでの利用は避けた方がよいでしょう。

現在はモバイルファースト・インデックスにより、モバイル版のページが優先的にインデックスされますが、無料ブログでのモバイル向けでは簡易版が表示される仕様が多く、コンテンツ不足でインデックスされにくい傾向があると感じています。

SEO最前線:YMYL領域は上位表示の難易度が高い

以前に上場企業が運営するキュレーションサイトが、医療や健康に関するデタラメな情報を大量に公開していたことで社会問題化しましたが、検索エンジン側でも対策がされるようになり、この分野では権威性のあるサイトでなければ、検索結果ではほとんどヒットしなくなりました。

特に、医療や健康など、人の健康やお金、あるいは人生に重大な影響を与える可能性のあるジャンルが当てはまりますが、これらのYMYLの分野ではSEO対策の難易度が高い傾向があります。そのようなジャンルでは専門知識や権威性、信頼性が重要な要素となるため、個人がサイトを作成しても検索エンジンでは全くヒットしない可能性があります。

加えて、コロナ禍で在宅ワークが増え、大勢の人がサイト運営に参加するようになったため、競合サイトが増え、既存のサイト運営者は相対的にアクセス数が下落している傾向があります。この傾向はYouTuberにも当てはまりますが、新規にサイト運営に参入する人や企業が増えたことにより、YMYLに限らず、以前よりもSEO対策の難易度が高くなってきたと感じています。

加えて、ChatGPTなどのAIが出現したことにより、検索エンジン経由のアクセス自体があやしくなってきましたが、今後はSEO対策の概念自体も変わってしまう可能性があります。

SEOを取り巻く環境は年々厳しさを増しておりますが、常に最新情報を収集しつつ、Webサイトを対応させていくことをおすすめします。